犯罪をおこしうる精神疾患 2
行為障害(素行症)Conduct disorder
定義
次の4つの行為を反復する
1.他人への攻撃
2.ものを破壊する
3.うそ、盗み
4.ルール違反
原因・危険因子
患者が有する「かんしゃく」には遺伝要素がある。学校や家庭におけるストレスが行為の誘引になる
頻度
学生の10%
9:1で男児に多い
家族暦
反社会的人格障害(Antisocial personality disorder)、行為障害(素行症、Conduct disorder)、ADHD、うつ病、薬物関連中毒
発病
思春期に発症することが多い
症状
いじめ、けんか、動物を傷つける行為、レイプ、公共物の破壊、放火、窃盗、強盗、逃走、不登校
こういうことをしながら、常に周りの目は気にしていて、「遊んでいるだけ」というふりをする
合併症
薬物中毒、落第
鑑別疾患
生活環境の大きな変化、ADHD、反抗挑戦性障害(Oppositional defiant disorder)
予後
ほとんどの場合、症状は、徐々におさまっていくが、症状が続いた場合、反社会的人格障害(Antisocial personality disorder)へ発展する
その他、幻痛症、うつ病、薬物中毒などへ移行する
治療・管理
健全なスポーツクラブや他の組織(ビッグブラザーズ、ビッグシスターズなど)でロールモデルとなるメンターをみつける
建設的な生活をすることによって、健全な組織のメンバーであることに価値をみいだすことができる
懲罰や監禁に効果はない
« 犯罪をおこしうる精神疾患 1 | トップページ | 犯罪をおこしうる精神疾患 3 »
コメント