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2014年11月16日 (日)

米国医師免許を取得する方法 1 (医学生・医師向け)

日本の医学部生がアメリカ合衆国医師免許を取得する方法を紹介します(2014年現在)。

まずは、ECFMG Identification Number(EIN)の取得。これが米国医師免許取得の第一歩です。

1.ECFMG登録

米国医師免許の取得に少しでも興味があるのなら、できるだけはやくECFMG Identification Number(EIN)を取得しておきましょう。→ 数年以内に取得できなくなる恐れがあるからです(後述)。

EINの申請は、ECFMGサイトにあるIWA(オンライン登録サービス)というページからおこないます。リンク先がコロコロかわるので自分で探してください。次のような文章をみつけて登録します。

"If you have never been issued a USMLE/ECFMG Identification Number and want to request one, click here".

申請すると一週間程度でEINが発行されます。

発行されたEINはこれから生涯にわたってあなたを証明する番号になります。大切に保管しましょう。

EINを取得するとIWAにログインできるようになります。これで、まずは一段落です。

もし、米国医師国家試験(USMLE)を受験するなら、ここからIWAに必要な情報を登録していきます。

わかるところから少しずつ情報を入力していきましょう。

ちなみに、日本の医学部卒業生が最もひっかかるところが「医師の称号」でしょう。

どういうことかというと・・・

医学部卒業後の日本の医師の称号(Medical Degree)は、MD(Doctor of Medicine)ではありません。MBです。学士 Bachelor、医学士 Bachelor of Medicine、Bachelor Degree in Medicine、あるいは Igaku または医学士を Igakushi とスペルアウトします。ここがひっかかって次のステップに進めないケースが非常に多いです。

その他、

オフラインで実物を用意し郵送しなければいけない書類など、ちょっとわかりにくい手続きもあると思います。個人的な経験ですが、すでに医学部を卒業している人にとって大変なのは、卒業証書の英訳だろうと思います。管理人が最初に郵送したのは、単に卒業証書の英訳でした。これが不可と返送され、高額な民間英訳会社の証明付き英訳を郵送しましたが、それもダメ。大学に英語バージョンの卒業証書を作成してもらましたが、それでもダメで、正解は「公正証書」としての英訳でした。公証人の立会いの下に署名する書類なんて、なかなか経験できるものではありません。公証の厳重さ・厳密さをはじめて知ることになりました。ちなみに公証(Notarization)が必要な書類の場合、公証人がいないところで自分で勝手に書類にサインするとダメです。気をつけましょう。公証人の前でサインしなければなりません。管理人は、自分でサインした書類を公証役場にもっていってしまい、つれなく追い返されました。この医学部卒業証書の英訳だけで数か月の時間を費やしたと思います(;´д`)。

IWAへの登録手続きは、英語での手続きに慣れていない医学生にとっては、大変な苦痛に感じられるかもしれません。2度手間、3度手間はあたりまえです。やり直しの連続。国際電話(英語)でのやりとりも何度か必要になるはずです、ECFMGの妥協のない事務的な対応に、途中で挫折しそうになるかもしれません。しかし、ECFMGにとっても、この最初の登録手続きは非常に重要で、万が一にでも偽医者を登録させるわけにはいかないのです。個人的な感覚ですが、振り返ってみると英語力もなかったこの頃の手続きが一番困難だったような気がします。それほどややこしく大変に感じました。今後、さらに立ちはだかる高い壁を思い、あきらめかけたこともあります。でも実はそこが最大の壁でした。みなさんも、今、目の前にある壁を乗りこえれば必ず道がひらけます。がんばりましょう!

 

2.ECFMGによる確認

あなたがECFMGへ提出した書類の真偽に関する問い合わせ(卒業証書がホンモノかどうかなど・・・)が、ECFMGからあなたの医学部へ直接はいります。経験ある学生課の場合は心配ありませんが、そうでない場合はECFMGから問い合わせがあることを前もって学生課に根回ししておいたほうがといいと思います。この確認をもってECFMGへの登録が完了します。

最近では、ECFMGへのオフライン書類はすべて医学部の教務課から郵送できるそうです。そうすると、あなたがしなければならないのは、必要書類を医学部の教務課へ持参(または郵送)することだけ。教務課で内容を確認し、承認された書類のみが他の必要書類とともにECFMGへ郵送されるということになります。このシステムだとNotarizationやECFMGから医学部への確認が不要になるため、手続きがかなり迅速化されると思います。

このように申請方法は毎年のようにアップデートされています。ECFMGについては常に最新の情報をチェックしておくことです!これは今も昔もかわらない大原則です!

 

3.USMLEステップ1受験

ECFMG(IWA)への登録が完了すれば、いよいよOASISというページにログインできるようになります(これもECFMGサイト内のどこかにリンクがあります。ころころリンク先がかわりますから自分で探してください)。これでいつでもUSMLEステップ1受験を申し込むことができるようになります。たしか、申し込んだら3か月以内に受験しなくてはいけません。試験はペーパーレス(オンライン)形式で、試験会場はプロメトリックが一般的です。

 

4.USMLEステップ2CK受験

ECFMGのサイトからUSMELステップ2CKを申し込み受験します。ステップ1と同様、試験はペーパーレス(オンライン)形式で、プロメトリックで受験するのが一般的です。

 

5.USMLEステップ2CS受験

ECFMGのサイトからステップ2CS(実技試験)の申し込みをします。アメリカ本土に出向いて受験する必要があり、試験日も会場によって限られています。おそらくアメリカ本土で主催されるKAPLANのステップ2CS対策講習を受けてから受験する人がほとんどだと思いますので、希望の受験日と受験場所を決定にはかなり早い段階からの用意周到な計画が必要です。

ステップ1とステップ2CK、ステップ2CSはどれから先にうけても構わないはずです。ただし、たしか、すべてを7年以内に合格しなければいけません。

 

6.ECFMG Certificate発行

上記すべてに合格すると、いよいよ念願のECFMG Certificateが送られてきます。ECFMG Certificateは、日本の医師免許証に匹敵する書類です。ちなみに2014年にECFMG certificateを取得した日本人は57人だそうです。

これ以降、医師の称号(Medical Degree)として「(名前)○○○○, MD」、つまりアメリカの医学部卒業生と同じ、MD( Doctor of Medicine)を使用できるようになります(ECFMG certificateを取得しても正式にはMDではないようですが、現実的には、以後どの状況でMDを使用しても支障がなくなります)。

留学はさておき、とりあえずECFMG Certificateだけは取得したいという人もいると思います。とるなら今のうちです!2023年以降取得不能になる可能性があります(医学部の2023年問題)。
今のうちにECFMG Identification Number(EIN)だけでも取得しておきましょう。

たとえ研究留学でも、ECFMG Certificateがあるだけで扱いが全然違ってきます。手術見学や臨床カンファレンスなど、臨床的な場面への出席を許可される可能性が高くなります。

ECFMG Certificateの写しはあらゆる場面で要求されますので、Certificateが送られてきたら、すぐにコピーをとり、原本は大切に保管しましょう。

さぁ、次はいよいよマッチングです!

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