アップルトークの衝撃
時は1980年代終わり〜1990年代のはじめ頃・・・
日本中がバブル景気に酔いしれ、日本人が世界中の不動産、美術品、金銀ダイヤモンドを買いあさり、大学生は豪華クルーズで遊び、東京には超高層ビルが次々と建設されていた。
コンピューターは小型化され、かろうじて膝にのるラップトップコンピューターになり、さらには鞄に入るノートブックパソコンが開発された。
その頃、アップルのマッキントッシュコンピューターに何気に「アップルトーク」という仕組みがあった。
何だろう?
と、マニュアルに書いてある通りに2台のコンピュータをケーブルでつないでみると、
「えっ・・・!?」
自分のコンピュータのデスクトップに、突然、相手のコンピュータがマウントされた・・・
これには、背中が凍りつくほど驚いた。
今ではなんでもないような仕組みだが、
まだ、インターネットもなかった時代である。
いちいちディスクにデータを落とさなくてもデータを転送できるとか、そんな便利さに衝撃を受けたのではない。
(当時は3.5インチのフロッピーディスク全盛の時代だった)。
何か、隣の人の脳が自分の中にはいってきたかのような、驚きである。
不意をつかれたのもあるかもしれない。
とてつもない技術に思えた。
この技術をつかえば世界中のコンピューターをつなぐことができる・・・
無限の可能性をみたような気がした。
まもなくしてインターネットが公開され、ほんとうに世界中のコンピューターがつながった。
自宅の机の上のコンピューターから、遠い異国のコンピューターにアクセスできる喜び。自由感。
あれから、携帯電話などいろいろなものが開発されたが、未だにあの衝撃をこえる技術には出会っていない。
あのゾッとするような感覚を味わうことはもう二度とないに違いない・・・
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