光を止めると・・・?
問い:ある速度でとんでいるボールが、その速度の2分の1で逃げていく壁にぶつかるとどうなるか?
答え:ボールは逃げる壁に反射した後、その場にとどまる(重力があれば衝突地点の真下に落ちる)
では
問い:光速の2分の1の速度で逃げていく鏡に光を反射させたら光はどうなるか?
答え:反射した光が消えてしまう
解説:
光は止めることができないというが、では、光速の2分の1速度で逃げていく鏡に反射させたらどうなるのか?
という有名な思考実験である。
こうすると、さすがに止まる以外にないのではないか?
と、思う。
しかし、残念なことに、というかなんというか、アインシュタインによる光速度不変の原理により、光の速度は逃げる鏡に反射した後も、光速のまま不変である
逃げる鏡に反射した光が光速であるとは、ちょっと不思議だ。
ただし、光が逃げる鏡に反射すると、反射光の波長はドップラー効果により伸びてしまう
すなわち、
逃げる鏡に反射した光は、光速を維持しつつも波長が伸びた光になる(赤方偏移をおこす)
逃げる鏡のスピードが速くなるにつれて、反射した光の波長はどんどん長くなる
光は、波長がのびるにつれ、周波数が減り、エネルギーが減っていく
鏡のスピードが、ちょうど光速の2分の1になった時、反射した光の波長は無限大になる
つまり、そのとき、光の周波数はゼロになる
周波数がゼロの光子の運動量はゼロである(p=hf)
運動量がゼロである光のエネルギーはゼロである(光のDual Property)
つまり、光が、ちょうど光速の2分の1の速度で逃げる鏡に反射すると、光のエネルギーがゼロになってしまう
さて
エネルギーゼロ(周波数ゼロ)の光子・・・
とは?
周波数ゼロの光とは・・・
光子としては存在しても、波としては振動しないため、まるで消えたように検知不能になるのである
これをホントウに消えた
といっていいのか?
いや、実は消えたのではなく、
「波長=無限大」の光がある・・・
というべきなのか?
そう考えると、この宇宙・・・
実は、光もエネルギーもない空間にも
「エネルギー=ゼロ」の光、振動しない周波数ゼロの光が「ある」
のかもしれない・・・
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