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【超解】アインシュタインの特殊相対性理論 これでわからなかったらあきらめよう! その3

 

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前の記事で述べた、(ある定数)= 静止質量m0 であることの証明

(ある定数)を頂点に持つ双曲線は、

(ある定数)を頂点に持つ放物線と、

局所的には区別はつきませんから、局所的には同じはずです。

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic36.png

そこで、放物線

x = 1/2αt2

をエネルギーeと運動量pの関係式に変形しましょう。

具体的には両辺に力Fをかけます。

F・x = F・(1/2)αt2

この式と、F = m0・αより、αを消去すると、

F・x = 1/2・(1/m0)・(F・t)2

となります。

F・x = e、F・t = p ですから、

この式は、

e = 1/2・(1/m0)・p2

と書き直せます。

 

この放物線の式が、(ある定数)だけずれた式は、

e = 1/2・(1/m0)・p2 + (ある定数)

です。

この放物線の頂点が双曲線と一致しているはず・・・

と考えます。

すなわち、

(e)2 - (p)2 = (ある定数)2

の双曲線と

e = 1/2・(1/m0)・p2 + (ある定数)

の放物線が頂点を共有しているということになります。

いいかえると、

この二つの方程式を連立させた式は、頂点において重解をもちます。

重解を持つ条件を求めて式を解いていくと(計算めっちゃ省略^^:)、

(ある定数)= 静止質量m0

と算出されます(重解の判別式 = 0を利用します)。

静止質量m0 が、エネルギー軸の切片としてあらわれることに注目してください。 

 

・‥…━━━☆

さらに補足

sの正体

(ある定数)= 静止質量m0

であるとすると、

(e)2 - (p)2 = (m02

ということです。

これと、もともとの双曲線の式

x2 - t2 = s2

を比較してsの正体を暴いてみましょう。

 

x2 - t2 = s2

の両辺にF2をかけると

(Fx)2 - (Ft)2 = (Fs)2

ですから

(e)2 - (p)2 = (Fs 2

ということになります。

これと、前述の式、

(e)2 - (p)2 = (m02

を比べれば、

Fs = m0

であることがわかります。F = m0αですから、

s = 1/α

です。

これが定数sの正体です。下のグラフのx切片(頂点)を表しています。

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic34.png

1/αというのは加速度の逆数で、「動きにくさ」の指標です。

つまり、双曲線の頂点と原点の距離sは、「その物体の加速されにくさ」( = 慣性質量)をあらわしていることがわかります。

(みなさんが、「ビルの屋上から落ちていく鉄球」の時間経過をグラフに書くと、まず原点を頂点とする曲線を書くことになると思いますが、出来上がった双曲線をみると、実はその「双曲線の中心」(物体の最初の位置)は、ビルの屋上からずれたところにあり、唖然とするでしょう。質量のある物体はspace time diagram上、動いてなくてもすでに少し進んだところにあるのです・・・)

一方・・・

静止している座標系における点(x, t)が、等速運動している観察者からみて(x', t')にみえるとき、

x2 - t2 = (x')2 - (t')2 = s2

が、常に成り立ちます。

たとえば、下図のx-t座標系において、

x2 - t2 は、 (x')2 - (t')2 と等しくなる、というのがローレンツ変換です。 

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic86.png

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この絵的な意味は、

ある事象Aが、ローレンツ変換されると、必ず同じ双曲線の上で移動する

ということに他なりません。

 

ここから、このことと非常に紛らわしい、しかし非常に重要な話をします。

上記のこととは別に、

リンドラー座標上の任意のある2点、点1(x1, t1)と点2(x2, t2)を、

静止系から観察したときと()、

等速運動系から観察したときで()、

次の関係式が成り立つことがわかっています。

|⊿(x1 - x2)2 - ⊿(t1 - t2)2 | = |⊿(x1 - x2)2 - ⊿(t1 - t2)2 | = ⊿(s1- s2)2

 

|⊿(x1 - x2)2 - ⊿(t1 - t2)2 |  とは一体なんでしょう?(下に説明図あります)

2乗の差とは・・・?

2乗の和{|⊿(x1 - x2)2 + ⊿(t1 - t2)2 |}なら、ピタゴラスの定理から2点の距離であることが理解できますが、

2乗の差とは何なんでしょう?

 

実はこれ、専門家によると、

時間という虚次元が絡んだ空間(通常の3次元ユークリッド空間に対して、4次元ミンコフスキー空間といいます)における、点1(x1, t1)と点2(x2, t2)の距離をあらわします。

虚次元がからんだ空間における距離ですから、下のリンドラー座標に示された2点間の"みため"の距離ではありません。

念のため。

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic96.png

同様に、|⊿(x1 - x2)2 - ⊿(t1 - t2)2 |とは、

ミンコフスキー空間における等速運動系の、点1(x1, t1)と点2(x2, t2)の距離だそうです。

繰り返しますが、"みため"の距離ではありません。

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic94.png

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic92.png

なんだかごまかされた感じがするかもしれませんが、

どちらの系からみても、

⊿(s1- s2)2 = 観察者によらず同じ値

という点が重要です。

つまり、

|⊿(s1- s2)| = 観察者によらず同じ値

ということ・・・

これは、あたりまえのことで、ある物体の2点間の物理的な距離は、2点が移動しない限り変化するはずがありません。

静止系からみても、等速運動系からみても、ミンコフスキー空間における2点の距離は変わらないということです。

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic90.png

ミンコフスキー空間における2点の間を、ちょっと線で結んでみました・・・

赤点であらわされた2点の間の距離。

青点であらわされた2点の間の距離。

実際には虚次元がからんだ空間内での距離なので、そんな距離は2次元的なマンガ図では絶対にあらわせないのですが・・・

青の線が赤の線、どっちが長いのか?

それを、どうしても絵的に理解したいというならば・・・

誤解をおそれずにいえば、

2点の間に存在する"「双曲線の数」"を考えるといいのです。

双曲線が、地図の等高線に見える人には、2点間の高低差とイメージするといいでしょう・・・(*ノv`)

もし、2点が同じ双曲線上にあるならば、⊿(s1- s2) = 0・・・

その2点のミンコフスキー空間的距離はゼロ、つまり2点は区別できなません(2点にみえているけど、実は同じ物体です)。

 

すなわち、2点のミンコフスキー空間的距離⊿(s1- s2)をどうしても絵的にイメージしたいならば、それは2点の間にある「双曲線の数」あるいは「高低差」のようなものであり、

重要なのは、その「双曲線の数」あるいは「高低差」は、観察者によらず同じになる・・・という理解です。

赤の線の高低差は、観察者によって変わらないし、青の線の高低差も観察者によって変わらないのです。

(赤の点の座標や青の点の座標は、観察者によって変わるのに・・・)

https://remedics.air-nifty.com/photos/uncategorized/photo_20211124183501.png

 

この式は、当然、 ⊿(x1 - x2) = 0 のときにおいても成り立ちますが、

⊿(x1 - x2) = 0 というのは・・・、いいかえると、物体がその座標系において、x方向にじっとしていて位置を変えないということです。

x方向に動かなくても、時間はすすみます。

モノってのは、物理的に動いていないようにみえても、ある座標の上にどんなにじっとしていても、ミンコフスキー空間の中では時間の方向(虚次元の方向)に移動しています。

x方向にまったく動いていないとき、

⊿(x1 - x2) = 0

になります。

しかし、Space-Time Diagram(ミンコフスキー空間)上では、

x方向にまったく動いていないつもりでも、必ず、時間のt方向に動いています。

下図の物体Aがその例です。

https://remedics.air-nifty.com/photos/hawaii/pic75.png

x方向に静止しているつもりでも、時間が経過する限り、t方向には動いてしまいます。

位置(x 座標)は変わらなくても時間だけはどんどん進むからです。

じっとしているつもりでも、時間が進み、双曲線をどんどん乗り越えます。

⊿(x1 - x2) = 0 を、上記のややこしい式に代入すると、次の式が成り立ちます。

⊿(t1 - t2)2 - 02 = ⊿(s1- s2)2

⊿(t1 - t2) = ⊿(s1- s2)

つまり、じっとしていても、その物体の内部で時間が経過し、

その物体内部で経過した時間⊿(t1 - t2)が、⊿(s1- s2)である

ということです。

先ほど紹介したイメージでいえば、x方向に静止しているうちにのりこえた「双曲線の数」が⊿(s1- s2)・・・ということになります。

x方向にじっとしていても、時間の方向にはどんどん移動しているわけで、その移動中に、⊿(s1- s2)本の双曲線をのりこえた、ということになります。

同様に、等速で動いている観察者からみて、ある1点にとどまっている物体があるとき、

⊿(x1 - x2) = 0

とあらわされます。

その物体はSpace-Time Diagram上、やはり等速運動系におけるt'軸に平行に移動しているとみなされます。

そして次の式が成り立ちます。

⊿(t1 - t2)2 - 02 = ⊿(s1- s2)2

⊿(t1 - t2) = ⊿(s1- s2)

となり、やはり、等速運動している観察者からみて1点にとどまっている物体の、その内部で経過している時間⊿(t1 - t2) は、⊿(s1- s2)に等しいことになりました。

 

大事なことを言います。

つまり、観察者の視点が動いていようが静止していようが、

ある場所にじっとしている物体が、ミンコフスキーの時空間を虚次元(時間)の方向に移動する間に乗り越える双曲線の数は同じ・・・なんです。

結局、それぞれの座標系・・・というかあらゆる座標系で「じっとしている物体」の内部で経過していく時間は

⊿(s1- s2)

と表されます。

これを固有時⊿τといいます。

これを内部時間と考えると、これこそが、それぞれの座標系に依存しない"絶対時間"だと考えることができます。

結局、

|⊿(x1 - x2)2 - ⊿(t1 - t2)2 | = |⊿(x1 - x2)2 - ⊿(t1 - t2)2 |= ⊿(s1- s2)2

という式の意味は、

ある物体が、点1から点2に移動するのにかかった時間を計ると、その時間が観察系ごとに違うようにみえても、

ミンコフスキー空間でのりこえた「双曲線の数」あるいは「高低差」、すなわち絶対時間として考えると、座標系に依存しない空間時間的距離⊿(s1- s2)で表され・・・

逆に言うと、

物体がのりこえる「双曲線の数」を比較すれば、それぞれの時間経過の長短を比較することができる・・・

ということになるでしょう。

あなたが光速に近いロケットに乗ると、地球の人からはあなたはいつまでも若くみえるでしょう。

でも、ロケットに乗っているあなた自身が感じる年のとり具合(内部時間=あなたから見たロケット内の時計の進み方)は、実は地球上となんら変わらないのです。

https://remedics.air-nifty.com/photos/uncategorized/photo_20211124183501.png

 

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